2010年08月22日

意見書

創政グラブで議会基本条例の研修にお邪魔した所沢市議会から
意見書の提出について協力要請がありました。
8月13日のことです。

タイトルは「RSD(CRPS)の難病指定を求める意見書」です。

内容は次の通り
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 RSD(反射性交感神経性ジストロフィー)は、手足などに激しい持続的な痛みをともなう病気である。ある患者さんは、その激痛を「ずきずき、焼けるような、切り裂かれるような」と表現している。症状が手の部位であれば、痛みによって次第に使えなくなり全く手の機能を無くす場合もあり、症状が足の部位であれば、痛みのため歩行困難になり、場合によっては車イスやベッドでの生活を余儀なくされる。
 そのため、多くの患者さんがそれまで従事していた仕事ができなくなったり、部分的にしかできなくなる。難病指定がされていないことから、治療費等の経済的負担が重くのしかかる中で、肉体的にも精神的にも日常生活を営むのが困難になっている。
 RSDという病気は10万人に約5人といわれる比較的稀な発症率ということもあり、これまで認知度が低く、長年診断自体がされなかった患者さんも多いが、難病に指定されれば広く知られるようになり、早期に診断・治療がなされ、症状が軽減されること等が期待できる。
 RSDは交通事故や外科手術、採血や点滴などにおける微細な損傷等によって発症するとされている。1996年の世界疼痛学会より現在、RSDはCRPS(複合性局所疼痛症候群)と呼ばれているが、どのようにして発症するのか原因についても諸説があり、また「痛み」の症状への対処自体もむずかしく治療法が未確立である。
 このように、RSDは難病指定の4要件(1 希少性  2 原因不明  3 効果的な治療法の未確立  4 生活面への長期にわたる支障)を満たしている。
よって、国においては、RSD(CRPS)について下記の事項に取り組むことを強く要望する。

          記

 1.RSD(CRPS)を難病に指定すること。
 2.早期に原因の解明や治療法の研究・確立を図ること。
 3.患者さんの治療の経済的負担が軽減され、安心して治療を受けられる支援を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
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8月17日、私たちの会派会議で審議しました。
結論は、米原市にこの病でお困りの方がいるなら検討する、というものでした。
期限は8月20日です。9月議会に上程するならこの日中に議会事務局へ届けておく必要があるのです。
(私は、請願→意見書という流れを考えています。請願の提出期限という意味です)

私は会派会議後、直ちに行動を起こしました。
米原市福祉支援局に足を運び調査を求めましたが、
該当する患者さんの存在は確認できませんでした。

次に、地域包括ケアセンターいぶきのセンター長畑野先生を訪問したり
市立長浜病院の主治医や柴田医院の院長先生を訪ねて確認してみましたが、
ここでも患者さんの存在は確認できませんでした。

滋賀県看護連盟の赤沼会長にも所沢市の意見書を添付しメールで調査を要請しました。
すぐに滋賀県難病連絡協議会に確認していただきましたが、
ここでも、患者さんの存在は確認できませんでした。

難病指定されていないことから、患者さんの存在すら確認できないことがわかりました。
だから、難病指定が必要ということですが、これでは、何の手も打てません。
八方ふさがりという印象で、今回の調査を終え、
所沢市議会には、意見書の取り扱いができない旨メールしました。

9月議会での上程はあきらめましたが、これからも調査活動は続行するつもりです。
身近な患者さんの情報をお持ちの方は、どうか私たちの創政クラブにご連絡ください。



Posted by kitanifarm at 14:37│Comments(6)TrackBack(0) 議員活動 | 創政クラブ

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この記事へのコメント
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 私もRSDの患者の一人として活動を読ませていただきました。ご苦労様です。県外なので何とも応援しにくいのですが、愛知県の名大と愛知医大の麻酔科に通う患者だけでも15人程度しかいないと主治医から聞いています。私が発症したのは1996年春のことでした。1年間は別の病院に通っていたのですがあまりにも待たされる時間が長かったので思い切って名大に変わりました。それ以来現在に至るまで同じ医師にかかっています。その医師は愛知医大で痛みセンターを開設し軌道に乗るまで行っていましたが、今は個人の麻酔科を開かれたのでそちらに通っています。特殊なだけに完全予約制の病院となっています。予約もなかなか取れないぐらいです。だからCRPSの患者さんを探すのは麻酔科へ行かれたほうがいいと思います。
 私も14年以上にわたって色々な治療法をしてきました。現在は足には仙骨ブロック。手のほうには全身麻酔のケタミン(ケタラール)を毎週1回やってもらっています。それでも1日か2日少しの痛みが楽になる程度です。完全に取ることはできません。毎日痛みとの闘いです。電気刺激装置を埋め込んだときは少し楽な日が続いたのですが金属アレルギーを起こして患部が膿んでしまったためにとりはずさらざるを得ませんでした。これからも痛みが広がっていくのかとかもっと痛みが強くなっていくのかなど不安がいっぱいですがどうにもなりません。
 色々な県にも呼び掛けていただけると嬉しいです。交通パス券をもらっていても実際周りから嫌な眼で見られると利用しにくくてつい自分の車で通ってしまいます。そのためにガソリン代なども結構かかってしまいます。多くの人がこの病気に対して認識を持っていただければ乗り物にも乗りやすくなるのかもしれませんがね。応援よろしくお願いいたします。
Posted by おおたなおこ at 2010年12月02日 16:07
おおた様
 コメントありがとうございます。
 11月14日、このBLOGを見たとCRPSの患者さんから電話をいただきました。滋賀県草津市の方でした。難病指定されるよう動いてほしいとのことでしたので、草津市在住の自民党県連支部長に連絡、草津市議会への取次ぎをお願いしたところです。患者さんとも連絡を取っていただいたようで、生の声が地域の議会を動かすはずです。
 各地の議会が意見書を提出するようになると、厚生労働省も無視できなくなります。また、先の選挙で初当選された高階恵美子参議院議員は看護の代表ですから、そのBLOGにも書き込みいただければと思います。みんなで声を上げましょう。
 日々お辛いでしょうが、どうかご自愛ください。

★高階恵美子参議院議員のBLOGは次のURLです。
 http://ameblo.jp/takagai-emiko/
Posted by きよたか at 2010年12月02日 19:39
元愛知県職員です。
CRPS(RSD)の患者です。
お忙しいところ、勝手にメールをさせていただきました。
山口はるかさんを支える会の事務局の佐藤さんから
ご案内をいただきました。
一度、お会いしてお話させていただくことができないでしょうか。

詳細については、そのときにでもと思っています。
よろしくお願いします。
Posted by 成田佳隆 at 2010年12月24日 08:39
成田様

コメントありがとうございます。
このBLOGの反響に驚いています。そして、このBLOGが、苦しんでいる方のネットワーク作りに役立てばと思います。
Posted by きよたか at 2010年12月24日 10:09
米原市議会議員:北村きよたかの活動記録より
タイトルは「RSD(CRPS)の難病指定を求める意見書」

活動記録の詳細記載を拝見させて、いただきました。
ご苦労なされた活動より滋賀県議会の意見書第17号法案「可決」
ご活動ご苦労さまでした。今後共、にRSD/CRPSが、突然奇病
として、出現した病「障害」ではありませんので、1年間10万人につき
5.46(0.00546%)[臨床研究班・住谷臨床医、2009、p30]
2008年に開催された「CRPSセミナー」において、住谷臨床医(2008)が10万人に約5人(0.005%)の発症率と報告していることから国内におよそ「6500人の患者が存在すると推測される」こんごもこの辛い辛い難病にご尽力宜しくお願いいたします。

活動記録サイトは、自身の臨床体験のブログのメールでの承認のもと掲載させていただきました。ありかとうございました。  敬具

以下サイトは、患者同士で、闘病と治療ならびに予後治療に意見交換している「CRPS−ML」サイトです。

http://groups.yahoo.co.jp/group/pain-crps/
Posted by やすよ at 2012年03月11日 18:48
やすよ様

コメントありがとうございます。
また私のサイトをご紹介いただいたとのこと恐縮です。
CRPSが早く難病指定されることを願ってやみません。
日々お辛いでしょうが、どうかご自愛ください。
Posted by きよたか at 2012年03月11日 20:35